プロの選択 エコクリーナーKireiとエクサパワーACバディ、サンダーフォース活用戦略

プロの選択 エコクリーナーKireiとエクサパワーACバディ、サンダーフォース活用戦略

1. はじめに:エアコンクリーニング、お客様の期待とプロの悩み

近年、エアコンクリーニングに対するお客様の期待は変化しています。インターネットで情報が簡単に入手できる現代では、ただキレイになるだけでなく、「環境にやさしいか」「作業は安全か」「ちゃんとした洗い方をしてくれるか」「スタッフは詳しいか」など、具体的な要望が増えています。

こういったお客様の期待に応えることは事業者にとって機会である一方、「効率的に」「経済的に」「効果的に」「安全に」作業を行うという課題も生じています。

中でも特に悩ましいのが「洗剤選び」です。昔ながらの強力なアルカリ性洗剤は確かに汚れがよく落ちますが、エアコンを傷つけてしまう心配や、安全面での不安があります。かといって、環境にやさしいタイプの洗剤だと、ガンコな汚れは落ちにくいことも…。

そこでこの記事では、こうした悩みを解決するために、3つの頼れるアイテム(エクサパワーAC バディエコクリーナーKireiサンダーフォース)の上手な使い方をご紹介します。これらのアイテムは、サービスの質も作業のスピードもアップさせるのに役立ちます。

ポリッシャー.JPでは、洗浄力が高く使いやすい洗剤「エコクリーナーKirei」を標準的に使用し、頑固な汚れには「サンダーフォース」を併用することをお勧めしています。


AI音声ファイル「プロが選ぶエアコン洗浄戦略」

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2. アイテム紹介:エコクリーナーKireiとエクサパワーAC バディを詳しく見てみよう

良質なエアコンクリーニングには適切な道具選びが重要です。ここでは、効率的かつ効果的な作業のための2つの製品、「エコクリーナーKirei」と「エクサパワーAC バディ」について紹介します。

2-1. エコクリーナーKirei:汚れ落ちと安心感のいいとこ取り!お客様に安心してもらえるのが嬉しいポイント


エコクリーナーKirei

「エコクリーナーKirei」は、大手空調機器メーカーの「自社製品を傷めずに、かつ確実に洗浄したい」という難しい要求に応えて開発された、画期的なエアコン専用エコ洗剤です 。安全性と洗浄力という、しばしばトレードオフと考えられてきた要素を高いレベルで両立させています。

主な特徴:
  • 高アルカリ性(pH 13.5)と驚異的な非腐食性: pH13.5という強力なアルカリ性でありながら、エアコンの大事な部分であるアルミフィン(熱を交換するギザギザの金属部分)や、その性能を保つための特別な膜(親水被膜:水を弾かず、汚れをつきにくくする膜)を傷つけないという、他に類を見ない特徴を持ちます 。これは15回の連続洗浄試験でも実証されており、大手空調メーカーの厳しい品質基準もクリアしています 。これにより、従来の強アルカリ洗剤が持つ最大の欠点であった「機器損傷リスク」を根本から排除します 。
  • ゼロ発泡性: JIS規定の発泡試験で泡立ち0mmを記録 。泡がないため、すすぎ残しのリスクが大幅に低減され、廃液回収も容易になります。また、洗浄中の視認性が向上し、作業効率と確実性が高まります。
    • 泡がないと、洗う場所の状態が目で見て分かりやすく、すすぎの水が直接汚れや洗剤にかかるので、洗剤が残りにくくなります。
    • 使い終わった液を入れる容器から泡があふれる心配もなく、作業時間を短縮できます。
    • 洗剤を吹きかけてから約10分置いておくのがおすすめです。この間に他の準備を進めることができるので、効率よく作業を進められます。
  • プラスチックにも優しい: エアコンのカバーや枠、水受け皿などによく使われているプラスチック(PP, PS, ABSなど)についても、傷んだり割れたりしません。外側の部品が傷む心配なく使えます。
  • 苛性ソーダ・苛性カリ不使用による低刺激性: 強い刺激臭や皮膚への刺激の原因となる水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)や水酸化カリウムを使用していません 。これにより、作業中の「ムセ」や皮膚への「ヌルヌル感」といった不快感が大幅に軽減され、作業環境が改善されます 。また、労働安全衛生法の通知対象外であるため、コンプライアンス管理も容易になります 。
  • 中和剤(リンス)は基本的に不要(でも、水でよく洗い流してpHチェックがおすすめ): 基本的には、特別な中和剤(リンス剤)を使わなくても、水だけでしっかり洗い流せばOKです。ただし、メーカーとしては、たっぷりの水で洗い流した後に、pH試験紙(酸性かアルカリ性かを調べる紙)で中性(酸性でもアルカリ性でもない状態)になっているかを確認することを推奨しています。これは、ちゃんと洗い終わって洗剤が残っていないことの目に見える証拠になり、お客様も安心できます。
  • 経済性: 標準希釈倍率は10倍 。18L容器で提供され、比重の高い苛性ソーダ系洗剤(例:20kg≒16.4L)と比較して実質的な量が多く、コストパフォーマンスに優れています 。
  • 効果的な浸け置き時間: 噴霧後すぐに洗い流す必要はなく、約10分間放置して汚れを十分に緩ませてから洗い流す方が、洗浄効果が高まります 。この時間は他の準備作業に充てることができ、効率的なワークフロー構築に貢献します。
「エコ洗剤は汚れ落ちがイマイチ…」という悩みを解決!

一般的に「エコ洗剤=洗浄力が弱い」と思われがちですが、エコクリーナーKireiはその常識を覆します。pH13.5という高いアルカリ性と、精密機械の洗浄にも使われる特殊な界面活性剤(汚れを落とす成分)の働きで、汚れだけを狙って浸透・分解し、エアコン本体へのダメージを極限まで抑えることに成功しています。

これにより、しっかりした洗浄力(一般的な家庭のエアコンの汚れ、ホコリ、カビ、軽い油汚れ、タバコのヤニなどに対応)と、極めて高い安全性(エアコンを傷めない、刺激が少ない)を両立させているのです。これは、従来の強アルカリ洗剤が持つリスク(エアコンを傷める、キツイ臭い、健康への心配)を避けながら、プロが求めるレベルの洗浄品質を達成できることを意味します。

人にも、エアコンにも、地球にも優しい、安心なポイント
  • 人へのやさしさ: キツイ成分(苛性ソーダ・苛性カリ)を使っていないので、作業する人や家にいるご家族への喉や鼻への刺激が少なく、お客様がご在宅中の作業でも比較的安心して使えます。肌への刺激も少ないですが、アルカリ性なのでゴム手袋などの保護具は必ず着用してください。
  • エアコンへのやさしさ: アルミフィン、親水被膜、プラスチック部品に対する安全性が極めて高いのが最大の特長です。これにより、お客様が最も心配する「クリーニングでエアコンが壊れたり、寿命が縮んだりしないか」というリスクを根本からなくせます。
  • 地球へのやさしさ: 「機械と自然、そして人に優しい」ことを考えた、環境配慮型の洗剤です。法律で報告や規制が必要な成分は一切含んでいません。詳しい製品情報については、安全データシート(SDS)をご用意していますので、お気軽にお尋ねください。
作業前にお客様に安心してもらえる、というプラスの効果

エコクリーナーKireiリーフレット

特に強調したいのは、エコクリーナーKireiがエアコンの性能維持に欠かせない「親水被膜を傷めない」という点です。この親水被膜は、エアコン内部の結露水をスムーズに流し、汚れの付着を抑える大切な役割を担っています。従来の強力な洗剤では、この被膜まではがしてしまうリスクがありましたが、Kireiはその心配がありません。

この事実を、作業前にお客様へお伝えすることで、大きな安心感を提供でき、有力なアピールポイントになります。実際に、Kireiの特徴を分かりやすく説明するためのリーフレットも用意されています。これを活用することで、「洗浄によってエアコンがダメージを受けるのではないか」というお客様の隠れた不安を解消し、作業開始前から高い信頼を得ることが可能です。これは、単に汚れを落とすだけでなく、お客様の大切な資産であるエアコンを保護しながら作業を行うという、プロとしての姿勢を示す上でとても有効です。

比較表:エコクリーナーKirei vs 従来の苛性ソーダ系洗剤
特徴エコクリーナーKirei従来の苛性ソーダ系洗剤
pHレベル13.513-14程度 (一般的)
洗浄力(一般家庭汚れ)十分強力
アルミフィン腐食性傷めない高いリスク
親水被膜への影響傷つけない剥離・損傷リスク
樹脂・プラスチック安全性安全 (PP, PS, ABSで確認済)劣化・割れのリスク
発泡レベルほぼゼロ (0mm)高いものがある
すすぎ要件水洗い化、中和剤推奨、要pH確認中和剤必須
刺激性(作業者・居住者)低い(ムセない、ヌルヌルしない)高い(ムセる、皮膚刺激)
主要な有害成分苛性ソーダ・苛性カリ不使用水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)、水酸化カリウム
安全衛生法(通知対象)対象外対象となる場合がある

この比較から、エコクリーナーKireiが、安全性とエアコン保護の面で、従来の強アルカリ洗剤に対して圧倒的に優れていることが分かります。それでいて、家庭用エアコンの一般的な汚れに対しては十分な洗浄力を発揮するため、安全性と効果の両方を求める今のお客様のニーズに応える理想的な選択肢と言えます。さらに、「親水被膜を傷めない」という具体的なメリットを作業前に伝えることで、お客様の不安を取り除き、信頼関係を築く上で強力な武器となります。


2-2. エクサパワーAC バディ:付属の「マルチアングル洗浄ガン」で洗い方が変わる!


マルチアングル洗浄ガン

プロのエアコンクリーニングの現場で、作業効率と品質をぐんとアップさせるカギは、適切な機材を選ぶことです。数ある洗浄機の中でも、「エクサパワーAC バディ」は、標準でセットになっている「マルチアングル洗浄ガン」によって、他とは違う、強力なアドバンテージを提供します。このガンこそが、この洗浄機の一番の強みであり、プロが求める使いやすさの核心と言えます。

マルチアングル洗浄ガンの卓越した機能

エアコン内部の複雑な構造、特に熱交換器のフィン(ギザギザ部分)や送風ファンのすみずみまで、的確かつ効率的に洗浄するためには、洗浄ガンの性能がとても重要です。「エクサパワーAC バディ」に付いてくるマルチアングル洗浄ガンは、以下の特徴によって、これまで難しかった細かい部分の洗浄作業を可能にします。

  1. 360度回転ノズル:見えないところもラクラク洗える ノズルの先端部分が360度自由に回転するので、作業者は手首を無理にひねることなく、常に最適な角度で洗浄したい場所を狙えます。エアコン上部のアルミフィンを洗う時も、奥まった送風ファンを洗う時も、そして正面からフィン全体を洗う時も、まるで自分の指先のようにノズルを操り、汚れにダイレクトに水を当てることができます。これにより、洗いムラや洗い残しのリスクを大幅に減らし、洗浄品質の向上につながります。
  2. フラットな縦扇型噴射:ピンポイントで強力洗浄 噴射パターンは、横に広がらず縦方向にフラットな扇型を採用。これにより、水の力が分散せず、アルミフィンの目に沿って狙った箇所に集中的に噴射できます。コーン型の噴射と比較してスプレーの厚みが薄いため、同じ圧力でも洗浄威力が増し、より効率的に汚れを剥ぎ落とすことが可能です。頑固な汚れに対しても、ピンポイントで強力な洗浄力を発揮します。
  3. 選べる噴射角度(15度/25度):作業スタイルへの最適化 噴射の扇型角度は、標準的な「25度」と、より狭い範囲を狙いやすい「15度」の2種類から選択可能です。広い範囲を効率よく洗浄したい場合は25度、狭い箇所や特に汚れた部分を重点的に洗浄したい場合は15度といったように、作業箇所や汚れの状態、あるいは作業者自身の好みに合わせて最適な角度を選ぶことで、より細かく、効率的な作業プランを立てられます。
  4. レバーロック機能:ずっと握らなくていいから楽ちん 洗浄ガンにはレバーを固定できるロック機能が付いており、レバーを握り続けなくても噴射状態を保てます。これにより、長時間の洗浄作業での指や手首への負担を大幅に軽くし、作業への集中力を保つことにつながります。

本体性能との相乗効果で、さらに高まる洗浄能力

エクサパワーAC バディ

この高性能なマルチアングル洗浄ガンに加え、「エクサパワーAC バディ」本体もプロユースに応える機能を備えています。

  • 5段階圧力調整機能: アルミフィンは非常にデリケートです。この機能により、フィンの状態や汚れ具合に合わせて最適な水圧(最大3.5MPa)を選択でき、素材を傷つけるリスクを最小限に抑えながら、安全かつ効果的な洗浄を実現します。マルチアングル洗浄ガンのピンポイント噴射と組み合わせることで、まさに「適材適所」の洗浄が可能となります。
  • コンパクト・軽量設計: 本体重量9.5kg、サイズも幅26.5cm×奥行21.4cm×高さ21.2cmとコンパクトなので、個人のお宅の限られたスペースへの運び入れや設置、作業中の移動も簡単です。マルチアングル洗浄ガンの扱いやすさと相まって、狭い場所での作業ストレスを減らします。
  • 自吸機能対応(吸入ホース付属): 水道が近くにない現場でも、バケツ等から水を吸い上げて使用できるため、作業場所を選ばず柔軟に対応できます。

3. 汚れ具合で洗剤を使い分け:サンダーフォースを使うかどうかの見極め方

エコクリーナーKireiは、その優れた安全性と一般的な汚れに対する十分な洗浄力から、ほとんどの家庭用エアコンクリーニングにおいて最適な選択肢となります。しかし、プロの現場では、Kireiだけでは対応が難しい、よりガンコな汚れに遭遇するケースも考えておく必要があります。そのような状況に対応するため、より強力なアルカリ性洗浄剤「サンダーフォース」を、状況に応じて使い分けるという方法が有効です。

3-1. エコクリーナーKireiでは難しい汚れと、サンダーフォースが必要な時


サンダーフォース
  • Kireiが苦手な汚れ エコクリーナーKireiは、一般的なホコリ、カビ、軽い油汚れ、タバコのヤニには効果を発揮しますが、以下のような、ものすごくひどい汚れに対しては、洗浄力が足りない可能性があります。
    • 長年(例:5年以上)蓄積された、固着した油汚れ: 特にキッチンに隣接するリビングなどに設置されたエアコン。
    • ひどいタバコのヤニ汚れ: 長期間、喫煙環境で使われていたエアコン。
    • 特殊な場所の汚れ: 工場の近くなど、特殊な汚れが付着している場合。
  • サンダーフォースはどんな時に使うの? 「サンダーフォース」は、まさにこのようなガンコな油汚れやタバコのヤニを落とすために開発された、強力なアルカリ性のエアコン洗浄剤です。エコクリーナーKireiでは落としきれない汚れに対する「切り札」として考えましょう。

3-2. サンダーフォースの特徴と良いところ

  • 強力な洗浄力: ひどい油汚れやタバコのヤニを素早く分解・洗浄する、まさに「電光石火の洗浄力」を備えています。
  • 腐食防止剤配合: 強力なアルカリ性(成分:水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなど )でありながら、アルミフィンを傷めにくいように腐食防止剤が配合されています。
  • 消臭機能: 洗浄と同時に消臭効果も備えています。
  • スピード泡切れ技術: 作業効率を考慮し、泡切れが速い処方となっています。

3-3. 使い分けの判断基準

まずはエコクリーナーKireiを基本としつつ、以下のような基準でサンダーフォースの使用を検討します。

  1. 汚れの種類とひどさを見る: 作業前にエアコンの状態を確認し、明らかにKireiでは対応が難しいと判断されるレベルの油汚れやヤニ汚れがある場合。
  2. Kireiで洗ってみた結果: まずKireiで洗浄を試みたものの、期待した洗浄効果が得られなかった場合。

3-4. サンダーフォースを使う時の注意点

サンダーフォースは強力な洗浄剤であるため、その使用にあたってはエコクリーナーKirei以上に注意が必要です。

  • 保護具の徹底: 必ず保護メガネ、薬品に強いゴム手袋、長袖の作業着を着用し、皮膚や目に液がかからないようにします。必要に応じて防毒マスクの着用も考えましょう。
  • 十分な換気: 作業中は窓を開けるなどして、常に良好な換気状態を保ちます。
  • 養生の徹底: 洗浄対象(アルミフィン)以外(電装部品、パネル、壁、床、家具など)に洗剤液が絶対に飛散・付着しないよう、より厳重な養生を行います。
  • 適切な希釈と接触時間: メーカー指定の希釈倍率(10~20倍)を守り、フィンへの噴霧後は5分以上放置せず、かつ同じ箇所を2分以上洗浄し続けないという指示を厳守します。
  • 徹底的なすすぎと中和(リンス):
    • アルカリ成分を確実に中和し、アルミフィンの腐食を防ぐために、酸性のエアコン洗浄用リンス剤(中和剤)の使用をおすすめします。
    • 洗浄後は、速やかに、かつ大量の水(Kirei使用時以上に意識して)で、エクサパワーAC バディを用いて徹底的にすすぎます。
    • 最終的に出てくるすすぎ水のpHが確実に中性になっていることを、pH試験紙で確認します。
  • 廃液の適切な処理: 強アルカリ性の廃液となるため、地域の条例や法令に従って適切に処理する必要があります。中和処理が必要となる場合もあります。不明な場合は自治体(市役所など)に確認しましょう。

この「Kireiを基本とし、必要悪としてサンダーフォースを限定的に使う」という使い分け戦略は、プロの清掃業者が、安全性と洗浄効果という相反する要求に対して、柔軟かつ責任ある対応を行うための現実的なアプローチと言えます。


まとめ:信頼されるプロの仕事は、最適な道具選びとその使いこなしから生まれる

エアコンクリーニングの現場に立つプロにとって、「お客様に心から満足していただく」ことは、日々の仕事の原動力であり、同時に大きな責任でもあります。一昔前のように「とにかくキレイになれば良い」という時代は終わり、今ではお客様はもっと多くのことを見ています。「この洗剤は安全なの?」「エアコン、傷まないかしら…」「作業する人は、ちゃんと知識があるのかな?」そんな疑問や不安に、私たちは誠実に応えていかなければなりません。

かつては、強力なアルカリ洗剤の刺激臭にむせながら作業したり、洗浄後のアルミフィンを見て「ちょっと白っぽくなったかな…」とヒヤリとした経験を持つ方も少なくないでしょう。あるいは、お客様から「なんだか薬品の臭いが残っている気がする」とご指摘を受け、申し訳ない気持ちになったこともあるかもしれません。そんなプロならではの悩みや葛藤に対し、「エコクリーナーKirei」は、まさに救世主のような存在と言えるかもしれません。pH13.5という確かな洗浄力を持ちながら、エアコンの心臓部であるアルミフィンや、性能維持に欠かせない親水被膜を傷つけない。この事実は、作業前の説明でお客様に大きな安心感を与え、「この業者さんなら任せられる」という信頼の第一歩となります。「うちの標準洗剤は、エアコン機器メーカーさんも認めている安全性の高いものなんですよ」と、自信を持って説明できるのは、私たちにとっても大きな強みです。実際に使い始めてから、「今年は作業後の臭いが全然気にならないね」「丁寧に説明してくれて安心したわ」といったお客様からの嬉しいお声が増えた、という同業者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そして、その確かな洗浄力を最大限に引き出し、作業効率を劇的に改善してくれるのが「エクサパワーAC バディ」とその「マルチアングル洗浄ガン」です。「ああ、この上部フィンの奥の汚れ、前のガンだと届きにくかったんだよな…」そんな、もどかしい思いをした経験はありませんか? この洗浄ガンなら、まるで自分の指先のようにノズルを操り、見えにくい場所、届きにくい角度にも的確にアプローチできます。フラットな噴射で狙った汚れを効率よく剥がし、洗いムラなくスピーディーに作業を終えられる。これは、作業時間の短縮だけでなく、身体的な負担軽減にも繋がり、結果としてより丁寧な仕事、安定した品質を提供することに貢献します。「もう、これなしの現場は考えられないよ」そんな声が聞こえてきそうです。

もちろん、現場では予期せぬ強敵、つまり長年蓄積された油汚れや、ヘビースモーカーのお宅のヤニ汚れなど、「エコクリーナーKirei」だけでは歯が立たないケースに遭遇することもあります。そんな時の「最後の切り札」が「サンダーフォース」です。しかし、その強力さゆえに、使用には細心の注意と覚悟が求められます。「できればKireiで済ませたい。でも、お客様の期待に応えるためには…」。そんなプロとしての判断と責任に基づき、養生、換気、保護具の着用、そして何より徹底的なすすぎと中和(リンス)を厳守する。この使い分けの判断力と、安全な取り扱いスキルこそが、プロフェッショナルの証と言えるでしょう。

お客様の期待に応え、大切なエアコンを確かな技術で守り、そして作業者自身の安全も確保する。このバランスを実現するために、「エコクリーナーKirei」を主軸に、「エクサパワーAC バディ」で効率と質を高め、いざという時には「サンダーフォース」を適切に活用する。この3つの製品の特性を深く理解し、現場の状況に合わせて的確に使いこなすこと。それこそが、これからの時代に求められるプロのエアコンクリーニングサービスであり、他社との差別化を図り、お客様からの揺るぎない信頼を獲得するための、最も確かな戦略となるはずです。一つ一つの現場に真摯に向き合い、最適な道具と共に最高のサービスを届け続ける。その積み重ねが、私たちの仕事の価値を高めていくのではないでしょうか。




【実務参考資料】壁掛けエアコン洗浄の基本的な流れ

この章では、エアコンクリーニングの実務に役立つ具体的な手順を紹介します。作業前の準備から最終確認まで、プロフェッショナルな作業の流れを参考にしてください。

① 作業前のチェックと安全対策

  • エアコンのチェック:
    • エアコンの動作状態(冷房・暖房・風量・音)を確認し、もし異常があれば記録しておきます。
    • 機種名と製造年を確認します。10年以上経過した機器は壊れるリスクが高いため、作業をお断りするか、リスクを説明して同意を得るようにしましょう。
    • 汚れの状態と、お客様がどの程度キレイにしたいかを一緒に確認します。
  • 周りを汚さないようにカバー:
    • 床・壁・家具・カーテンなどを養生シートで完全に覆い、お客様の大切なものを保護します。
    • エアコンの電気に関わる部品は、マスカー(テープ付きシート)などでしっかり保護します。
  • 安全に作業するために:
    • 作業前には必ずエアコンの電源プラグを抜くか、ブレーカーを落とします。
    • 保護具(手袋・ゴーグル・必要に応じてマスク)を着用します。
    • 十分な換気を確保します(窓を開けるなど)。
    • 安定した足場(脚立など)を使用します。

② エアコンの分解、どうする?「標準分解」と「完全分解」

エアコンの分解方法は「標準分解」と「完全分解」の2種類があります。状況に応じて最適な方法を選びます。

  • 標準分解(スタンダードクリーニング):
    • 作業内容: 前面カバー、フィルター、風向ルーバー(風向きを変える羽)を取り外します。必要に応じて、水受け皿(ドレンパン)や送風ファンも取り外します。
    • 効果: 定期的にクリーニングしているエアコンなら、エコクリーナーKireiとエクサパワーAC バディを使えば、この方法で十分キレイになります。部品への負担も少なく、必要以上に分解する必要はありません。
    • メリット: 作業時間が比較的短く(通常1.5~3時間程度)、料金も手頃です。部品を壊してしまうリスクも低く安心です。
  • 完全分解(オーバーホール):
    • 作業内容: 標準分解で外す部品に加えて、熱交換器(アルミフィン部分)やファンを回すモーター、場合によってはエアコン本体を壁から取り外して分解します。
    • どんな時に必要?:次のような、特別な場合だけ検討します。
      • 5年以上掃除しておらず、タバコのヤニや油汚れが非常にひどい
      • 標準的なクリーニングをしても臭いが取れない
      • お客様が時間と費用がかかることを理解した上で、強く希望する場合
      • エアコンの構造上、標準分解ではどうしても汚れがひどい箇所(例:熱交換器の裏側、ドレンパンの奥まった部分)に物理的にアクセスできない場合
    • デメリット: 作業時間が非常に長く(半日~1日、あるいは持ち帰り作業になることも)、費用も高額になります。分解・再組立の工程が増えるため、部品の破損や組み立てミスによる故障のリスクが標準分解よりも格段に高まります
  • ひとことアドバイス: 「どうせなら完全に分解して洗うのが一番いいのでは?」と考えるお客様もいらっしゃいますが、実はそうとは限りません。エアコンの状態をしっかり確認し、標準分解で十分な場合は、その理由をはっきり説明しましょう。必要以上に高額なサービスを勧めるのではなく、お客様にとって最適な方法を提案することで、信頼関係を築くことができます。

③ 主な部品の洗い方

効率よく作業を進めるため、基本的な手順に従って部品を洗浄します。エコクリーナーKireiとエクサパワーAC バディを使って、確実に汚れを落としましょう。

  • フィルター・カバー類:
    • 取り外したフィルターやカバー類は、浴室やベランダなど、水を使える場所で洗浄します。
    • エアコンパネル・外装用洗剤や中性洗剤を噴霧し、ブラシやスポンジで優しく洗浄します。
    • 洗浄後は、十分な水で洗剤成分を完全に洗い流し、水気を切って乾燥させます。
  • 熱交換器(アルミフィン):最重要かつ最デリケート箇所
    • 洗剤噴霧: エコクリーナーKireiの10倍希釈液を、噴霧器(ハンドスプレーまたは電動の噴霧器)でフィン全体にムラなく、かつ十分な量を噴霧します。フィンの奥まで浸透するように意識しましょう。
    • 洗剤の浸透: 約10分間放置して洗剤を浸透させると効果的です。この時間で洗剤がホコリ、カビ、軽度の油分などの汚れを分解し、浮かせます。
    • 高圧洗浄(すすぎ): エクサパワーAC バディを使用し、フィンを傷めないよう低い圧力設定(例:1.0Mpa前後)から慎重に開始します。フィンの目に沿って、上から下へ、奥から手前へと、一定の距離を保ちながら丁寧にすすぎます。洗剤成分と浮き上がった汚れを、大量の水(目安として10L以上)で完全に洗い流すことが重要です。Kireiはフィンを傷めにくい性質ですが、水の勢いが強すぎると物理的に傷めてしまう可能性があるので注意しましょう。
  • 送風ファン(シロッコファン/クロスフローファン):カビと臭いの元凶
    • 洗剤噴霧: 複雑な形状をしたファンブレードの奥まで洗剤が行き渡るよう、Kirei希釈液を十分に噴霧し、約10分間放置すると効果的です。
    • 高圧洗浄(すすぎ): AC バディで、フィン洗浄時よりはやや高めでも、部品を傷めない範囲で調整した圧力(例:1.5~2.0Mpa程度を目安に)を選択します。ファンをゆっくりと手で回転させながら、ノズルの角度や距離を調整しつつ水を当て、全ての羽根の表面と隙間(特に根元)を徹底的に洗い流します。高速で回転させると汚れ落ちが悪くなったり、故障の原因になることがあるので絶対に避けましょう。ファンはカビや雑菌が最も繁殖しやすく、臭いの主な発生源でもあるため、ここでのすすぎの徹底度がクリーニング品質を大きく左右します。Kireiは泡が立たないので、泡に邪魔されることなく、すすぎ水が羽根の隅々まで効率的に浸透するのを助けます。
  • ドレンパン:(水受け皿):水漏れや嫌な臭いの原因になるところ
    • 取り付けたまま洗浄する場合: Kirei希釈液を内部全体に噴霧し、AC バディでドレンパン内部を、汚れが排水口に向かって流れるように意識しながら、徹底的にすすぎます。Kireiはドレンパンの素材(主にプラスチック)を傷める心配がないのが利点です。ただし、構造によっては、完全な洗浄は難しい場合があります。
    • 状況に応じて取り外して洗浄する場合: エアコン本体から取り外し、専用の洗剤とブラシ、スポンジ等を用いて、ヌメリ(スライム、バイオフィルム)やカビを物理的に擦り洗いし、十分にすすぎます。

④ すすぎと乾燥:仕上がりを左右する最終工程

洗浄作業において、「すすぎ」は洗剤の効果を最大限に引き出し、かつ二次的な問題(洗剤が残ってまた汚れたり、部品が腐食したりする)を防ぐための、極めて重要な工程です。

  • しっかりすすぐことがなぜ大事か: すすぎが不十分だと、残留した洗剤成分がホコリや湿気を吸着し、かえってカビやバクテリアの栄養源となってしまいます。また、アルカリ性の洗剤が残ると、金属部品の腐食を早めたり、異臭の原因になったりします。プロの洗浄では、DIY(自分でやる場合)と比較してはるかに多い水量(一般的に10L~20L程度)を使用し、洗剤成分と汚れを完全に洗い流すことが標準です。
  • AC バディなら、しっかりすすげる: エクサパワーAC バディは、十分な水量と、各部品に対して最適化された圧力を供給できるため、フィン、ファン、ドレンパンなど、洗浄した全ての箇所から洗剤と汚れを効率的かつ徹底的に洗い流すのに最適です。
  • pHチェックによる客観的な検証: エコクリーナーKireiの使用方法にもあるように、最終的なすすぎ水(熱交換器やドレンパンから滴下する水)のpHを試験紙でチェックし、中性(pH7付近)になっていることを確認します。このひと手間は、洗浄が完了し、洗剤が残留していないことの客観的な証拠となり、安全性や化学物質残りを懸念するお客様に対して、絶大な安心感とプロとしての信頼感を与えます。単なる技術的な工程ではなく、お客様満足度を高めるための重要なアピールポイントにもなり得ます。
  • 乾燥:カビがまた生えるのを防ぐカギ:
    • 洗浄後、マイクロファイバークロス(吸水性の高い布)などで、アクセス可能な部分の水滴を丁寧に拭き取ります。
    • 可能であれば、送風機(ブロワー)を使用して、ファンやフィンなど内部部品の水分を強制的に吹き飛ばし、乾燥時間を大幅に短縮します。これにより、カビの再発リスクとなる残留水分を最小限に抑えることができます。
    • 部品を元に戻す前に、十分な自然乾燥時間(ブロワー使用時でも最低15~30分程度)を確保することも重要です。

⑤ 元に戻して、最後のチェック:プロの仕事の締めくくり

  • 丁寧に、正しく元に戻す: 乾燥後、分解と逆の手順で、各部品を正しい位置・向き(例:ファンの回転方向を示す印など)に取り付け、ネジなどを確実に締め付けます。配線などを挟み込んだり、コネクタの接続忘れがないよう、細心の注意を払います。
  • 最後の掃除と片付け: エアコン本体の外装をきれいに拭き上げ、指紋なども残さないようにします。養生材を丁寧に取り除き、作業場所(床、壁、家具など)に汚れや水滴が残っていないかを確認し、清掃します。「来た時よりもきれいな状態にして退出する」という意識が、プロとして非常に重要です。
  • 試し運転と最終チェック:
    • 電源プラグを入れるかブレーカーを上げて、エアコンを試運転します。
    • 正常な送風(風量、風向)、冷暖房機能(設定温度になるか)、異音や異常振動の有無、ドレンからの排水状況(水漏れがないか)などを、お客様と共に確認します。
    • 可能であれば、吸い込み口と吹き出し口の温度差を測定し、洗浄前と比較して改善が見られるかを確認することも、効果を目に見える形にする上で有効です。
    • お客様に作業完了報告を行い、注意点(例:洗浄後しばらくは内部に残った水分が排出される可能性があることなど)を説明し、質問がないか確認します。

この一連の工夫されたプロセスを通じて、エクサパワーAC バディの正確な洗浄コントロールとエコクリーナーKireiの高い安全性・洗浄力を最大限に活かし、お客様が求める高いレベルの洗浄品質、安全性、そして丁寧さを実現することができます。

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